2019年05月31日
朝日新聞の書評をTシャツにしたものを発表したところ、1日でほぼ完売してしまいちょっと慌てています。急遽増産して予約をとることに切り替えました。

朝日新聞の書評の重ね刷りをTシャツにして、昨日ツイッターで発表したところ、限定部数(60枚)のせいもあり、一日でほぼ完売してしまいました。今後は予約に切り換えて、増刷(?)します。お手元には一週間ぐらいでお届けできると思います。神戸の美術館のミュージアムショップには間に合わなくなりましたので、もう少しお待ち下さい。

猫と生活していると、猫が如何に超自然的な存在であるかがよくわかります。猫に触発されて、こちらの潜在的な能力が目覚める感覚を実感しています。事務所の猫はぼくが事務所に近づくと、2匹共、走ってきてドアの前で待っています。帰り際になるとぼくと目を合わしません。

朝日新聞の書評をTシャツにしたものを発表したところ、1日でほぼ完売してしまいちょっと慌てています。急遽増産して予約をとることに切り替えました。

2019年05月30日
季節の変り目の体調は自然に左右される。自然の躁鬱がそのまま人間に影響を与える。

東京での久し振りの個展。美術館の個展に比べるとスペースは小さいが、このツイッターの大半の人が原物の作品を見ておられないと思う。この際スカイ・ザ・バスハウスの個展をぜひ見ていただきたいと思います。次の東京での個展となると数年後になります。

朝日新聞の書評の重ね刷りのTシャツができました。部数に制限あります。M、L共に3,600円(税抜価格)です。アートプラネットで販売します。


2019年05月29日
SCAI THE BATHHOUSEでの個展は6年(?)振りじゃないかな? ぼくには特定の絵のスタイルがないけれどバラバラという何んでもありスタイルがある。絵のスタイルを決めると言ったって、決められない性格だからシャーナイ。

この間から、気になっているのは手の指が曲り始めていることだ。腰が曲るように色んな身体の個所が曲る。歩行もどっちかに曲る。根性も曲がってきているのだろうなあ。

朝日新聞の重ね刷りのTシャツを作りました。自費製作で部数がL30着、M30着の限定商品なので、申し込み順にて販売します。初版(?)部数を越えた場合は再版もありかな?

「人食いザメと金髪美女―笑う横尾忠則」展(神戸・横尾忠則現代美術館)のカタログには野田秀樹さん、みうらじゅんさん、梅原猛さん、平林恵(学芸員)の文章が掲載されていますが、笑えます。ぜひ読んでみて下さい。

「HANADA」7月号に、みうらじゅんさんの連載記事が横尾特集だということをツイッターで教えてくれた人がいました。それにしても、みうらさん随分沢山ぼくの本を買ってくれていて、びっくり。(近刊も読んでね!)

みうらじゅんさん、31日(金)より谷中のSCAI THE BATHHOUSEで個展をします。

SCAI THE BATHHOUSEのギャラリーは日、月は休みです。

2019年05月27日
「豊島横尾館ガイド」(河出書房新社)も出たばかりです。すでに行った人、これから行く予定の人、この一冊を手に、この夏の旅行プランを立てて下さい。

今日、神戸の美術館からメールが入って「人食いザメと金髪美女ー笑う横尾忠則」展のタイトルと、そのポスターで、始まったばかりなのにいつもより、若い人達が沢山入っているという連絡がありました。走って見に行って下さい。

ニューヨーク・タイムスが神戸特集をして、美術館に行くなら、先ず一番に横尾忠則現代美術館に行こう、と書いてくれています。ぜひ行って下さい。

難聴用の補聴器は完璧ではない。手の平を耳にあてると意外によく聴こえる。そんな補聴器のデザインを考えている。どこか、このデザインを買って製品化してくれませんかね。一報お待ちしています。

今、始まったばかりの神戸の展覧会の自作を見て、よくこんなシンドイことよくやったなあ、の感想ばかりで、もっと手抜きでいいのに、と思ったりする。これからの作品は一体どーなるんかなあ。見たことも、描いたこともない絵が描けそーな気もするけれど、まあ、やってみないとわからないけど。

だけど、何んでも忘れるから、便利がいいこともある。そのことをしないで済むからだ。

最近は面白いほど物忘れが激しい。たった今書いた原稿が見つからない。物の置き忘れ、普通名詞がでてこない。電話をと思った瞬間にどこに掛けるのか思い出せない。知っている文字が出てこない、書けない。さあ、と立ち上ったけれど何をするのか分からない。

浅田彰さんは神戸の美術館オープン以来の皆勤賞です。ぼくより出席率いいのでは? 浅田さんの批評はいつも楽しみです。

「いだてん」ポスター、第3弾は阿部サダヲさんがモチーフ。1、2弾とはガラッと別人(?)の作品です。


谷中のSCAI THE BATHHOUSEでは「B29と原郷-幼年期からウォーホールまで」展の個展が31日から。新作中心で古い作品も。戦時中、終戦後、そしてウォーホルへと、私の原郷です。ARTFORUM(U.S.A.)


美術作品に笑いは無縁のようですが、ぼくの作品にはどこか、オカシイ部分を取り入れています。野田秀樹さんがカタログで、美術展でゲラゲラ笑えないのは、どうか? と笑える文章を書いていただいています。会場内で笑っても怒りません。安心して下さい。

神戸の横尾忠則現代美術館で「人食いザメと金髪美女ー笑う横尾忠則」展がオープンしました。本日月曜日は休館? 特別展示として梅原猛原作スーパー狂言(3作)茂山狂言とのコラボの美術、衣装も展示しています。公演はビデオで。会期中、茂山狂言の公演もあります。

2019年05月20日
「いだてん」の第3弾のポスターが発表されました。街に貼られるのは6月に入ってから。


アトリエに長くて太い青大将の蛇が現れた。家の中に出るのはお化け以上に怖い。

昼間アトリエでいつもトロトロ眠っている。起きているのも人生だけれど、眠るのも人生という気がする。

街に出ると老人ばかりが目について、どことなく自分と比較して見ている。





昔の映画を観ていたら、ほぼ全部が死んだ人ばっかり。見ている自分も死んでいるのかと錯覚を起こす。

老齢化するとハンデキャップだらけ。つまり現実がアートそのものになっていく。皆さん、早く老人になりなさいよ。

難聴以来、生活から音楽が失なわれてしまった。けれど、その代りに絵が音楽的(オペラ)になってきたように思う。ハンデキャップは絵に不可欠だと思う。

2019年05月16日
一昨日、五木寛之さんと対談した。五木さんは、ちょっとした体の行動も意識して「さあ、水を飲むぞ」とか「椅子に座るぞ」という具合に。無意識行為でやっちゃうより、こうして意識した方がいい。ぼくも作品を作る時、どんな絵でも意識して描く。

「豊島横尾館ガイド」(河出書房新社)発売中。¥2000
写真=今井智己 紀行文=塚田美紀
現世と来世を往還する「館」のすべて。瀬戸内海に浮かぶ島・豊島に仕掛けられた謎を巡ってミステリーツアーが幕を開ける――。

Benesseには「よく生きる」という企業理念があり、福武さんは「よく生きることは、よく死ぬこと」とおっしゃった。それを聞いたとき、僕はすぐにベックリンの《死の島》を思い出して、豊島を「死の島」にしたらどうだろうかと言いました。(略)ベックリンの《死の島》と豊島というのは、フィクションとノンフィクション、芸術作品と現実という違いはありますが、そのふたつをこの場所で一体化させたら面白いんじゃないか、と。(本書より)

2019年05月15日
SCAI THE BATHHOUSEの個展作品が展示点数をオーバーしたことがわかったので、しばらく制作を中止。解放されたような気が抜けたような変な感じ。

京マチ子さんが亡くなる。かなり具合が悪いことは聞いていたが。京さんの知人の野上照代さんが、京さんにぼくの書いた彼女についての本の書評を見せようとしたけれど、元気がなく「あかん、もうあかん」と言っていたと聞いたばかりだった。

現代美術の作家、関根伸夫さんも亡くなる。ぼくより少し若かった。今年になっても、知り合いが随分亡くなった。待ち合い室からひとりづつ呼ばれて行ってしまうそんな感じだ。

昨日は五木寛之さんと「中央公論」誌で対談する。五木さんは肌もきれいでシワもなく大変元気だった。ぼくより5才ほど上だ。

2019年05月14日
ぼくは郵便大好き人間だけれど、メールもいいよね。ハガキはコレクションの対象になるけれど、メールはどうかな。プリントアウトして、しばらくは取っているけれど。

地上に水という存在が一滴もなきゃ、味けないだろうね。というより生命がはぐくまれないので、人間も生きていけないんじゃないかな。水がないとオシッコも出ないだろうね。こんなバカみたいなことを考えるのが楽しいと思わない?

たまの雨は嫌いじゃない。天から雨が降って自然が水で濡れるなんて素晴しいじゃないですか。これが水ではなく、天から石ころや砂や火が降ってくるんじゃなく、水とはよく考えたもんだね。

NHK大河ドラマの「いだてん」のロゴがよく読めないのに、よくNHKさんがOKしましたね、と他のテレビ局の人達がいいますが、あなただって「いだてん」と読んだんでしょう。

一度に100本以上の質問が来ました。全員にお答えしましたが、制作に入りますのでいったん中止です。

Bricolageさん
生きることには意味などありません。そんな意味のないことは考えないことです。ただ、生きるだけです。それで十分です。

ebichuforeverさん
好きなことはやるべし。

はぁさん
今も一、二本来てますね。

GOODLUCKさん
ビジネスが生じる話ですね。

楪カイチさん
鳥肌が立つことってねえ。三島さんに会った時、三島さんの腕が鳥肌立ってましたね。

chimaさん
いつも不可能だらけです。

HEY JUDO ARENAさん
手応えのある作品はいまだにできませんね。

ヤスメモさん
シルクスクリーンの作品ねえ、なかなか、これといった作品が今でも出来ませんね。好きな神社や寺? すぐには思い浮かびませんが

せんじゅ色男さん
寺山修司と友達だったからです。

Shodaiさん
好きな建築ですか? ピラミッドですね。

海さん
10時〜10時半に寝て、コマギレで7時間弱の頃に起きます。

ヒラメさん
故郷は愛憎の対象です。それでいいんです。

丸井パル子さん
Y字路は実在とフィクションの混在です。

Kim Bossさん
ハイハイ一昨日食べました。

フランシス子さん
芸術? なんでしょうね。まだわかりません。

みどちゃーん
順番にやって下さい。

夏雅さん
これまでの人生で一番大事なこと。エソになって片足切断がまぬがれた時かな。

miyaさん
はまっているもの? ドツボにはまっているのは不眠かな。

ハナママさん
まあね。

のじさん
20才にならないとわかりません。

萩原 陸さん
後世の人に語られる絵? そんなこと考えて描きますかね。

danderionさん
エート、古きを訪ねて、新しきを知る。なんていったかな?

J.O.specialさん
まだ見ていません。

しのはんさん
西脇は何もないガランとした淋しい町になっちゃいましたね。お気に入りですか。西脇小学校ですね。

naomiさん
気になっていることですか。やはり体調でしょうね。年が年だから。

KIM JUNGHOさん
AERAを送っていただきましたね。住所が書いてなかったように思います。お礼がしたかったのですが、時々、住所忘れた郵便物をよくいただきます。大変失礼いたしました。改めてお礼申し上げます。

カツオちゃん
DURAN DURANのリーダーや他のメンバーがぼくの作品が好きだったらしいんです。そんなことで訪ねてきてくれました。

いぬこさん
そうです。着るものはありあわせです。

Akihiro Sakaiさん
人の顔を描く時、魂を込めるなんて考えたことないです。ただ描くだけです。

Matsui Shiroさん
Y字路は時々変化しながら時々描くんでしょうね。

さらささん
ダンテの「神曲」かな?

蛾兆ボルカさん
この年になると元気もパワーもないですね。ところが絵になると、そんなものが自然に出るのはやっぱり人間はクリエイティブに出きているんじゃないでしょうか。

YOSHINOBU OGATAさん
画家に転向した時からイラストを捨てました。現在は昔の経験を逆に生かしています。

アカネさん
絵は幼年時代からお金は入らなかったけれど、ズーッと職業でした。

iTANJ!さん
描けなくなるというより、描きたくないことはしょっちゅうあります。

MIKA SHIBAZAKIさん
小説「ぶるうらんど」読んでいただいたんですね。死後の時間感覚は現世にないものですね。夢の時間感覚に近いんじゃないですかね。作風は体が決めてくれます。

fashionvictimさん
単なるエキゾチズムではないと思いますね。 人類共通の何かがあるんですかね?

chou-sanさん
好きでないことをやっているんじゃないですか?

かじさん
恐れは白いキャンバスです。

shin / milさん
大いにありますね。

若大将さん
懐かしいですね。「平四郎危機一発」なんてご存知なんですか? 出演のキッカケ––ね? 「新宿泥棒日記」の演技が認められたんですかね?

Yさん
健さんのポスター? ファンレターですね。どんな人物? キチッとした人です。

Ujimacchaさん
日記は毎日書いて「週刊読書人」(新聞)に連載しています。作品のテーマは毎回変ります。意欲は永遠です。

Jeさん
えっ、どんな絵ですか?

そそそさん
ハイ、いつでも。マジックを用意しておいて下さい。

ふりそうでふらないさん
チョコレートかな。

hidekoさん
美しいものは自然かな、おそろしいと思うものは戦争(経験してますからね)

ぴーなっつさん
日常と変りない夢が多く、夜も昼と変りません。

みささび『実彩彩美』さん
ごぶさたしています。頑張っているので嬉しいです。

藤原ヒラメさん
怖いものは人の心ですかね。

Yoshiさん
今日は食べました。

YUKA.Sさん
嫌いじゃないものが好きです。

バンヒロシさん もう地上に帰ってこなくていいよ。

うめあきさん


お疲れちゃんへ
あんこ系

画家の底辺!飯田大輝!さん
描けない時には描かないのがいいです。

ひねもすのらりさん
西脇、松井庄、大阪空港、四国のどこか?

?さん
しょっちゅうです。

みるくの in Worksさん
自分の絵は自分で批評するべきです。

Shikyo戳さん
YMO結成の記者発表に間に合わなかっただけのことです。

北極まぐさん
デジタルもアナログも両方利用します。

Megさん
オールウェイズ。

ほふたみんCさん
そうね、いつか撮っておきたいね。

ぽぷてむさん
夢の中だから、味覚はないんじゃないかな。

イクムクピンさん
絵とは何でしょう。その謎のために描いているんです。

鶴丸@ビバラ大余韻さん
注目している美術家は私です。

SHMさん
絵を描く作業は肉体労働です。

jacoさん
赤い靴下は今は持っていませんね。

towntakahashiさん
10代で性格は決まります。それ以後は変わりません。

みるくの in Worksさん
大人が描いたんだったら天才です。

Norihisa Ichimuraさん
感情はそのまま絵になります。

フジモトユタカさん
「アホになる修行」を読んで下さい。

jacoさん
無人島へは「月の沙漠」のレコードを持って行きましょう。好きな音楽は全部です。

Kanoko Payneさん
自作をプロモーションしたことはほとんどゼロです。

ポチ子さん
服は友人の三宅一生さんとロスのクロムハーツの社長リチャードのプレゼントです。買いに行くのはジーンズメイトです。

ぴのこさん
あっ、そーですか、ありがとう

つらら庵 755さん
出会うべくして出会う人達がいるもんです。誰にも。

麦夫さん
これはぼくがジョンとヨーコの家を訪ねた時、TシャツやLPなどにサインをしてくれました。

大黒天国さん
全て印象的です。

透明人間さん
人生はそう簡単に報われませんよね。人生にもバイオリズムがあるので、山あり谷ありです。

赤木美由紀さん
スペインの雑誌が自宅で撮りたいと。

2019年05月13日
急に質問が増えました。すでに100問もきています。とっても全部にお答えできません。時間をかけて、少しづつお答えしましょう。答えられない質問、または答える必要のないのも結構沢山あります。期待しないで気長に待っていて下さい。

この夜の夢がなければ日常はもっと味気ないように思います。とにかく夢は誰が作るのか知らないけれど実に創造的です。上出来の作品は少ないけれど、「何んで?!」という夢ばかりです。夢は人生を本当に豊かに味わい深いものにしてくれます。

コマ切れでも7時間眠ればなんとかなるという気分に戻りつつあります。日常的な夢とは思えない現実的な夢ばかりを見て、夜も昼間の生活をしています。

2019年05月10日
湯浅修二郎様
子供の頃からズッと不思議な体験につきまとわれているので、別に、って感じです。理由などわかりません。それが自分だと思っているだけです。

あやちゃん
どこへ隠れましょうかね?

早稲田大学心霊研究会様
へェー、こんな研究があるんですか。入会したいですね(笑)ええと、土方巽さんの思い出ね。色々ありますけどね。普段は意外と真面目だったりするけれど、突然演劇的になって、人を煙に巻いちゃったりしながら自分も煙に巻かれているみたいね。

Gaiko
自分の名前ですか、なんだか古くさい名だけれど、83年これで通しています。

mikiangels様
印象に残っている滝はブラジルのイグアスの滝です。ヘリで悪魔の喉仏に突っ込んでいくスリリングは凄いです。

HAL_CSIRT様
若い頃は確かに妄想で描いてましたね。「今は妄想も直感も閃きもいらない。何才位から?」という質問ですね。そうね、ここ10年位ですかね。自信作など作る必要がないと思ったら、スーッと出きるよーになりました。願望に振りまわされている間はダメでしたね。

いただいた質問にお答えします。

トロトロ歩きぐせがついてしまった。60才がらみの人がスタスタ追い抜いていった。「チクショー」、昔はもっと早足だったぞーと、彼のあとを同じ歩幅で同じスピードで歩いていったら、歩けるじゃない。全然老化してないじゃない。

晩年になると、どうしてこんなにやることが多くなるのでしょうか。頼まれ仕事ではなく、自分がやりたいことが忙しいのです。なるべく計画は立てないようにしているのに、どこからか(外界ではない)計画がやってくるのです。

ぼくが今(これから)自分の絵に最も期待していることがあります。2〜3-4〜5年の内に結果だでるでしょうね。

今、興味あることは現代美術に興味のないことに興味があることです。ゴーイング・マイ・ウェイしかないんじゃないでしょうか。

神戸のあとは谷中のスカイザバスハウス(SCAI)での6年振りの個展。こっちのタイトルは「B29と原郷-幼年期からウォーホールまで」となっているけれど、ターザンもギルガメッシュも、B29はもちろん、グラマン戦闘機も。ウォーホルが50人以上も出演します。なんて書いたけれど期待しないで来て下さい。

今回の公開制作展も予想を超えた入場者だったけれど「人食いザメと金髪美女-笑う横尾忠則」はそれを上廻ると目下学芸員たちはガンバッテいます。オープニングは5月24日。美術館に問い合わせて下さい。

「人食いザメと金髪美女-笑う横尾忠則」のポスターも笑えるけれど、あんまり笑われても困るので大阪、阪急電車の駅には♡マークで笑える個所がマスキングされたポスターが貼られる。♡マークを駅員にわからないよーにはがしてみては如何。

5月25日より神戸の横尾忠則現代美術館の個展「人食いザメと金髪美女-笑う横尾忠則」展がいよいよ開催。とにかく笑える作品を集めました。「美術館の中でなぜ笑っちゃいけないの?」という野田秀樹さんの笑える文もカタログに。みうらじゅんの文も絵より先きに笑っちゃう。梅原猛さんの狂言の話など。

去年だったか、スイスとロシアの美術館でも個展をしたんだけれど、もう人ごとみたいな感じなんだね。好奇心も体力もないと、面白いことがあっても実感はゼロだね。老化と共に欲が落ちてしまうのかなあ。でも描く欲だけはある、ある。たっぷりある。

2年後にまた、海外の美術館の個展もあるけれど、でも、もう一回位は海外旅行しておきたいよなあ。

今もロスで日本の現代美術展をやっていて、結構大作を何点も出品しているので、見てみたいと思うけど、やっぱり海外は息切れするよね。この前のパリのポンピドゥ・センター・メスの展覧会も見てみたかったけれど、パリも遠くなってしまった。カルティエの個展の時はホイホイだったのになあ。

自分の周辺で美術がどう動き、どう変化しているのか、そんな情報の外側にいるのでさっぱりわからない。まあ、他人と比較するということがないからね。その点のんきだよな。

父69才、母74才、両親の年令を越したなんて、信じられない気がする。この年まで生きて、仕事をしていることが不思議だ。やり残していることだらけだけど、まあ、やれるところまでやればよしとしなきゃ。

ついこの間と言っても10年ほど前かな。スタスタ若者と変らなかったのに、加齢は確実にやってくる。でもぼくの年令より若い人が先きに逝くのはわからん。

ちょっと歩くと息切れがするのは普段、自転車の使用が多いからだろう。こーいうことは数年前まではなかったと思う。やっぱり80代はシンドイのである。そーいうと大きい絵も何度も息切れがする。キリコの晩年も息切れが、いい味出している。息切れも悪くない。

2019年05月09日
乱視がひどくなってモノが二重、三重に見える。朝日の書評の重ね刷りのように。あれは乱視の発想かも知れない。

外出時にも眼鏡が必要かも知れないと思うけれど、風景が何重にも重なって見える視覚の驚きがなくなるので、なるべく眼鏡の着装はしたくない。

絵は脳の作用ではなく、肉体の作用だから、肉体の変化に従った絵を描くのが自然だ。

年を取ると若い頃、想像していたことが、現実になる。だから、何もわざわざ想像しなくてもいいのだ。

眼が霞んで見えることを至福と思うべきだ。ついでに頭も霞むのも至福かも知れない。ストレスがなくなるんだから。

「ギルガメッシュ」のこと、書いたかな? 夢の中で砂漠に立っていたら天上から「ギルガメッシュ」と音声がした。起きてから早速調べたら、メソポタミア文明の頃の神2/3、人1/3の神人だということがわかった。彼は砂漠のあるウルクの王だ。彼は夢を重視した。

そんなギルガメッシュの夢を見た次の日に、朝日の書評の重ね刷りの原稿を夢で見た。そこで夢を重視したギルガメッシュに習って重ね刷りの書評を作った。

年を取ると頭が働かないので、こうした夢の力に頼るのも創作の手だ。人間の構造は上手いことなっていると思う。自分でやろうとしなくても肉体がやってくれる。

わが家の猫は人間の想念を早々にキャッチして、先き廻りして自分の願望を達成する。感性が発達すれば、こーいう風に人間も進化するはずだ。知性は人間の限界までだけれど感性はそれを超えていく。

このところ、寝つきが悪くなっている。老齢のせいだというが、そー思いたくない。年寄りで一日中寝ている人がいるじゃない。余計なこと(絵の制作のこと)が脳を支配しているからだ。脳はない方がいい。亀みたいに体だけだったらよく眠れそう。

眠ってないはずなのに、目が覚めたら夢を見た記憶がある。だけど夢は一瞬だというから、100本位の数の夢の記憶があれば信用してもいい。

就寝と同時に3時間位ノンレム睡眠状態になる。そのあとはウツラウツラのレム睡眠で、その時、夢を見るらしい。しっかりノンレム睡眠ができていれば、それでいいのだが、このところそれに難航している。

創作も難しいが、それ以上に睡眠も難しい。両方上手く行くことはあまりない。ダビンチもピカソもキリコも不眠症的であった。––と考えるとあきらめよう。

そーいうと、近作はどうも眠そーな絵になってきた。どことなくぼんやりして、何が言いたいのか、したいのかわからない。絵は文学と違って意味を求めることはないので、このぼんやりした曖昧さがいいのである。

何を言わんとしているのか、わかる絵より、それがわからない絵の方が面白くていい。ただし、アートに関する話ですよ。

あんまり、嬉しくて、楽しいことがあると、人間はなぜか鬱陶しくなるものだ。じゃ鬱陶しいことがあると、その反面で嬉しくなるかというとそーでもない。結局はどうころんでも鬱陶しいのだ。

こんなくだらないツイートをするのも、鬱陶しいからかも知れない。なんでもいいから、フト思ったこと、考えたことは、その目的も結果も考えないで言葉にした方が精神衛生上いいし、気持ちの浄化になる。

これが第三者に対するメッセージなら、止めた方がいい。しゃべる人も聞く人も、この「私」で「あなた」ではないんです。

2019年05月08日
絵はあきてからが面白くなるよーな気がする。なんでもそーじゃないかな。

昼間一、二度ソファーで仮眠します。気がついたら眠っています。夜は逆で仮醒しています。

最近は近視でもないのにボンヤリしてきました。このボンヤリがなかなか絵画的でいいのです。だから眼鏡は作ったけれど、なるべくボンヤリみたいので掛けません。もっと見えなくなるともっと素晴らしいと思います。見る、見えないよりは感じることです。風景を見るのではなく感じるのです。

時々ポスターを頼まれることがありますが、デザイナーとしてはいつの間にか素人になってしまいました。今はデザイナーの意識はゼロです。デザイナー時代みたいに頑張ろうという意識は全くないです。それでいいのです。その方がいいのです。

書評って何のためにするのだろう。わずらわしい仕事です。何かの修行のような気もしないでもないです。

年を取ると、肩の力を抜こうとか、そんな余計なこと考えなくても、自然に力が抜けてくれます。年を取ることは便利のいいことです。

個展の作品の制作はソロソロ、くたびれて、描くのにあきてきました。あきたら止める。これでいいのです。

NHK大河ドラマ「いだてん」の第3弾のポスターができました。NHKが公表する前には発表できないのですが、1、2弾とはガラリ変っています。いいか、悪いかは自分ではよくわかりません。

2019年05月07日
長い連休明けてホッとしています。毎日制作三昧でした。

ところで、この間の朝日新聞の重ね刷りの書評見た人はいますか。どんな感想? あれはもう、二度とできません。また二度やっても意味がない。また誰かが同じことやっても、もう効果ないですよね。また別のこと考えます。本紙で読めなかった人は朝日のネットで。

今月の終りから個展(スカイザバスハウスで)があります。体力が絵のスタイルを変えてくれるので、わざわざ変えようとしなくても、自然に変るので便利いいです。年を取ると体が変るように、何もかも変るので面白いです。皆様も早く年を取って下さい。

平成から令和に移ったけれど、ぼくの絵は依然として昭和です。それも戦前戦後です。この時代はいくらでも絵になるんですよね。まだぼくが吐き出し切れてないからでしょうね。

画家にとって平和な状態は絵になりません。令和が平和な時代になると、画家は失業ですね。

ピカソらは戦下で傑作を沢山描きました。その時の絵を見て、われわれは平和を味わっています。



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